納富 祐典 (NOTOMI Yusuke)
学科・専攻
東京大学大学院 総合文化研究科 広域科学専攻 広域システム科学系
所属研究室
土畑研究室
略歴
2017年 4月 | 東京理科大学 理工学部 応用生物科学科 入学* | |||||
2021年 3月 | 東京理科大学 理工学部 応用生物科学科 卒業* | |||||
2023年 3月 | 東京理科大学 理工学研究科 応用生物科学専攻 修士課程 卒業* | |||||
2023年 4月 | 東京大学大学院 総合文化研究科 広域科学専攻 広域システム科学系 博士課程 入学 |
研究内容
私の現在の研究テーマをひと言で表すと,
「アリはどうやって巣に帰るのか」
ということです。
虫が好きな方であれば,
「道しるべフェロモンでしょ?」
と瞬時に答えられるかもしれませんが, それは半分正解で, そして半分間違いということになります。確かに多くのアリは一般に道しるべフェロモンと呼ばれる物質を軌道上に塗布することによって道の記憶を保存し, それが沢山の働きアリによって塗り重ねられることによって強化されます。一般によく見るアリの行列などはまさにそれに当たるでしょう。
しかしながら全てのアリがこのように行列を成して移動するわけではありません。
比較的有名な種である, クロオオアリやクロヤマアリを観察していると, 彼らはしばしば単独で随分と長い距離を移動していることに気が付きます。驚くべきことに, いたずらで彼らの歩いた道を砂などで埋めたとしても(道しるべフェロモンを使えないようにしても), 彼らはちゃんと巣に帰ることができるのです。
これを可能にしているのは一体どういう仕組みなのでしょうか。
研究室ではこういった問いに対して膨大な論文をリサーチ, 比較し, 仮説を立て, そして様々な実験や解析を行うことでこれを検証しています。現在論文を執筆中ですので, 近いうちに皆さんにご紹介できることを楽しみにしております。
キーワード
昆虫, アリ, ナビゲーション戦略, 認知行動
AEOでやりたいこと
研究活動ってこんなにもワクワクに満ち溢れているんだ!と多くの方に感じてもらいたい, というのがこの活動における私の軸です。もっともその方法は様々で, バリバリ活躍するかっこいい背中を見せるというのも一つでしょうし, 積極的にコミュニケーションを取ることで親近感を持ってもらうというやり方もあるでしょう。またそれと同時に, そんな我々を多くの方に見つけてもらう, 知ってもらうための活動も同様に重要です。今はまだ自らの力を最も活かせる方法を模索中ですから, これ!と限定せずに, 様々な面からアプローチしていこうと考えています。